13. 作業場所等の使用料
発注者の建物内において請負業務の作業をしていますが、当該建物内の作業場所の賃貸料や光熱費、請負労働者のために発注者から提供を受けている更衣室やロッカーの賃借料についても、別個の双務契約が必要ですか。
適正な請負と判断されるためには、請負事業主が請け負った業務を自己の業務として契約の相手方から独立して処理することなどが必要であり、単に肉体的な労働力を提供するものではないことが必要です。
そのためには、
- 請負事業主の責任と負担で、機械、設備若しくは器材(業務上必要な簡易な工具を除きます。)又は材料若しくは資材を準備し、業務の処理を行う
- 企画又は専門的な技術若しくは経験で業務を処理する
このいずれかであることが必要です。
1.の場合に、請負業務の処理自体に直接必要とされる機械、資材等を発注者から借り入れたり、購入したりする場合は請負契約とは別個の双務契約が必要です。
他方、請負業務の処理に間接的に必要とされるもの(例えば、請負業務を行う場所の賃貸料や、光熱費)、請負業務の処理自体には直接必要とされないが、請負業務の処理に伴い、発注者から請負事業主に提供されるもの(例えば、更衣室やロッカー)については、別個の双務契約までは必要なく、その利用を認めること等について請負契約中に包括的に規定されているのであれば特に問題にないものです。